2013/08/03

2WAY OUTDOOR BICYCLE

ちょっとした不注意でヒザを傷めて、おとなしくしていて、ネットでミニベロやフォールディングをぼんやりと流していると、ある自転車が目に飛び込んで来ました。

キャンプや防災用のギアキャリアとして開発された廉価なフォールディングミニベロを、なぜこのFのブログに載せるのか。 それは、この自転車に「しっぽ」があったからなんです。

トップチューブは、この自転車メーカーが得意とするダブルチューブスタイルで、下側のチューブがシートチューブを越えて後方にまっすぐ伸ばされたデザイン。そのラインを継ぐかたちで芯棒のある着脱式のキャリアを装着することができ、これがしっぽに見えるのです。

このモデルのしっぽは、テーパーの効いたエレガントなFに比べれば、切れたトカゲのしっぽのようなものですが、本家にもBSにも現行モデルに芯棒(しっぽ)はありませんから、とてもユニークな存在だと思ってしまいました。

簡易なフォールディング機構に、未舗装路や防災用としての剛性を期待することは無理がありますが、標準装備の前後キャリアとバスケットを着脱して、いろいろなスタイル楽しめそうです。また、このクラスとしては珍しく、ホイールベースがかなり長いことと、クランクに170mmを採用しているところがGOODなポイントです。

今、アマゾンで7速モデルは3万を切るお値段。しっぽが生えているいうことだけで、屋外放置のコンビニエンスモデルとして、ミルクカーキをクリックしてしまいそうになりましたが、なんとか踏みとどまっています。





画像はメーカーサイトより
WEB >>> 2WAY OUTDOOR BICYCLE



2013/07/14

リヤ内装変速機、パーツ構成

Rear Hub's construction of Moulton Standard '65 / STURMEY ARCHER FW 4Speed
モールトンスタンダード '65 リヤ内装変速機

STURMEY ARCHER
FOUR - SPEED
ENGLAND FW 65 7
重 量:1,158g


納車時の試走で変速機の具合が悪いのはわかっていました。変速がシャープに決まらず3速しか実感できなかったことと、時々ギア抜けしてしまうことがあったため、ギヤ欠けを心配しつつ分解してみました。古いグリースを洗浄してパーツと動作を点検してみたところ、ギアは摩耗等により動きが渋く引っかかる感じがする箇所がありますが、致命的な欠損はみうけられません。うまく変速しない原因は他にありそうです。

しばらく変速機構を観察しましたが解らない点が2つ。

【1】ギアがフリーになるクラッチポジションが存在する
クラッチ部の4速(高速)と3速の間、または3速で、インプットが完全にフリーになってしまい変速機構にパワーが伝わらないクラッチポジションが存在します。試乗時のギア抜けと感じたのは、クラッチがこのポジションに入ってしまったためだと思われます。シフターを見ると4速と3速間の引き代だけ大きくなるように設計されているので、ギアがフリーになってしまうポジションを一気にジャンプする仕様なのかもしれません。4速ではクラッチがプラネットギアボックスに直結されますので、その動作を確実かつソフトにするためにアロワンスなのでしょうか。

【2】サンギアがスイッチしない
プラネットギアの入力方向の入れ替えと、クラッチ直結で3速は理解できましたが4速目はどこでしょうか?この変速機には2個のサンギアを切り替えて減速比を変更できる機構があります。これが2速と3速の間で切り変われば4速が実現しそうではありますが、しかしインデックスチェーン(変速チェーン)を引いてもサンギアは微動するだけで、ギアが切り替わるほどストロークしてくれません。引き代の問題ではなくプッシュロッドがサンギア用のアクスルキーを押し始める位置がおかしいためと思われます。

※変速機の動作に誤解がありましたので文末に追記しました。


ところでこの変速機のインデックスチェーンは先端がメスネジになっているタイプ。ハンフリー側から差し込むプッシュロッドの先端がオスネジになっていてかみ合います。

プッシュロッドの旋盤加工はインデックスチェーンを引くと、まずはじめにクラッチ用のアクスルキーが動き、少し遅れてサンギア用のアクスルキーが動くというタイミングどりに密接な関係があるようなので、これらのパーツになんらかの問題があるのかもしれません。


そんなことを妄想していると、疑心暗鬼になり、些細なことでも不調の原因につなげてしまいます。

インデックスチェーンには修正をした痕跡があります。本来21212121212と、きれいに並ぶはずのリンクがいいかげんに接がれています。たぶんオリジナルは細かいピッチの11リンクだったと思われるのですが、異なるピッチが混ざった小(21)+大(121212)の哀しいハイブリッド8リンク。

妙な部分はすっきり解決したい気持ちはやまやまですが、深追いすると痛みが深まる可能性が高いので、とりあえず不調は不調としてうまく付き合ってゆこうと思います。



Disassembling of STURMEY ARCHER FW 4-SPEED

【反フリー側から着手】
コーンを外しておかないと変速機が外せません。アクスルにフラットな面があるので、ホルダーなしでバイスに固定することができます。

・ロックナット
・コーンロックワッシャー
・コーン

普通のハブのメンテと同じです。ハブレンチは15mmと16mm。15mmは普通のレンチでもOK。
【ベアリングの取り外し】

・ダストカップ
・ベアリング + リテーナー

ダストカップはウェスをあてがってレンチをスペーサーにしてマイナスドライバー(PB #3)で外しました。
※変速メカを取り出すのが目的の場合は、これらを外す必要はありません。
【フリー側にサイドチェンジ】
【スプロケットの取り外し】

・ロックリング
・スペーサーワッシャー
・スプロケット
・スプロケットサイドダストカバー

ロックリングはマイナスドライバー(PB #1と#2)で外しました。
※変速メカを取り出すのが目的の場合は、これらを外す必要はありません。
【ボールベアリングカップを緩める】

ベアリングカップの外周上2箇所に切り欠きがあるので、その部分にタガネ等で衝撃を加えて緩めます。ネジ切りは正ネジなので緩める時は反時計回りです。ハブシェルが回転すると力が逃げるので、ハブシェルとタガネを片手で保持して反対の手のハンマーで叩きます。私は大型のマイナスドライバーを使いましたが、若干コツが必要な作業なのでハンドリングの良いタガネの方が確実だと思います。

【変速メカを引き抜く】
劣化して硬くなったグリースがこびりつき、ところどころサビが発生しています。
【バイスにセット】

【コーンの取り外し】
コーン一緒にクラッチスプリングが出てきます。

・ロックナット
・コーンロックワッシャー(爪つき)
・コーン

ハブレンチは15mmと16mm。ロックワッシャーが爪つきなのでダブルナットを緩める操作は必要ないため、普通のレンチの方が良いかもしれません。

【クラッチスプリングの取り外し】
引き抜くだけです。

・スプリングキャップ
・クラッチスプリング

※この作業からはバイスから外した方が手際よくできます。ちいさなパーツがあるので紛失には注意。
【ドライバーの取り外し】
引き抜くだけです。

・ドライバー
・ダストカップ
・ベアリング

面倒なので、ダストカップとベアリングは付けたままです。
【ボールベアリングカップの取り外し】
引き抜くだけです。

・ボールベアリングカップ

面倒なので、ダストカップとベアリングは付けたままです。
【ギアリングの取り外し】
引き抜くだけです。

・ギアリング

ギアリングはラチェットは付けたまま外しました。
【クラッチ部のチェック】
クラッチ部を形成する4個のパーツ全てに向きがあります。分解してバラバラにする前に正しい状態を確認しておきます。
【アクスルキーの取り外し】
引き抜くだけです。

・スラストワッシャー
・アクスルキー
【クラッチの取り外し】
引き抜くだけです。

・クラッチ
・クラッチスリーブ

写真では残っているクラッチスリーブも取り外します。
【遊星歯車機構】
この変速機の心臓部は、スライドしてスイッチ可能な2個サンギアの周囲に3セットのプラネットギアを配置する遊星歯車機構です。

※作業に支障はありませんが、これ以降の写真は、左側がフリー側なので注意。
【プラネットギアの取り外し】
プラネットギアの固定はピンが入っているだけで、簡単に抜けます。

・プラネットギア x 3
・ピン x 3

サンギアが見えてきました。
【プラネットケージの取り外し】プラネットギアと取り外すと、引き抜くことができるようになります。

・プラネットケージ

プラネットケージは、ラチェットを取り付けたまま外しました。サンギアのユニットも分解可能ですが、折り曲げタイプのロックワッシャーで、セッティングを固定しているようなので、いじらないことにしました。
洗浄して仮組みしてみましたが、全ての部品がカチッカチッと収まる感覚は、まるで良質なパズルです。分解組み立てを繰り返せば、ボケ防止に役立つこと間違いありません。

追記:2013/7/14
maispon さんのコメントで紹介いただいたサイトを訪問し、小さなケースに広がるスターメーの宇宙を垣間見ることができ、サンギアがスイッチしない理由がわかりまし た。私が変速機構の動作を正しく理解していなかったためで、答えは「もっと強く引く」でした。あまりに単純な誤解でちょっと恥ずかしいのですが、トグル チェーンを引いてクラッチがロー側に移動しきったところで、それ以上引けないと思いこんでいたためです。実は、そこからはクラッチスプリングを縮めている 上に、サンピニオンスプリングとコンペセータースプリングの2つを縮めなければならないため、とても引きが硬くなるのです。サンギアのスイッチは2速から スーパーロー1速の間で行われます。 maisponさん、ありがとうございました。

STURMEY ARCHER FW の詳細な記述があるブログ > UGの兄♭♭♭のブログ



2013/07/12

リヤホイール、メンテ前の清掃


フロントにつづきリヤホイールも分解します。目的は、リムの精度というか、少しでもまともな方をテンションのかかっていない状態で選んで、そのリムをフロントホイールに使うためです。

内装変速機のオイルキャップが抜けたままに使われていたのか、ハブを中心にギトギトに汚れています。それはもう、できれば触りたくなく、しばらく見て見ないふりをしていましたが、作業が前に進まないので意を決し、まずは普通の汚れレベルまでクリーニングしました。

上の写真は灯油で蓄積したオイルを溶かしているところです。


清掃するときにスプロケットが空転することに気付きました。ラチェットが効いていません。この変速機はクラッチを開放するとこうなるのでしょうか?それとも壊れたのか?

ホイールをばらしてから、じっくり観察してみることにします。

STURMEY ARCER
FOUR - SPEED
ENGLAND FW 65 7

オイルがこぼれだしていたおかげで、ハブはサビの繁殖から免れたようです。

組み方は、2クロスのJIS組み(と、言えるのか?)で交差部でスポーク同士が接触しない方式。スポークの屈曲を嫌ったのだろうけれど緩みやすそうです。事実、このホイールは大きく振れていて、リヤブレーキシューが異様に偏減りしていました。

下の写真は、ホイール再組み立て時の参考。





2013/07/08

教科書、The 'classic' Moulton & 'Classic' Moulton abroad

The 'classic' Moulton & 'Classic' Moulton abroad by PAUL GROGAN

ブログの知人から「絶対必要!」と紹介を受けた書籍をようやく手にすることができました。代官山蔦屋書店に5月末に注文し、Classic Moulton abroadの方は在庫ありで即納、The classic Moultonは海外から取り寄せとの返答。

The classic Moulton は、以前Amazon USAの「在庫あり」に飛びついたところ、「在庫更新ミスでありませんでした、すみません」の残念な結果となったため半ばあきらめムードでしたが、「在庫無しの」連絡がこないことに希望をつなぎ、数日前めでたく納品となりました。ひとまずホット胸をなでおろしているところです。青いバイブルはまだ目処がたっていませんけれど。

The classic Moulton / by PAUL GROGAN
Classic Moulton abroad / by PAUL GROGAN

特に、The classic Moulton のページをめくるにつけ、その情報の質と量に圧倒され、 F型フレームに乗る人は持つべき書であることを確信しました。





2013/07/06

フロントリム、清掃~チェック

A rim of Moulton Standard '65

フロントのリムは、湿ったコットンリムテープにより内側がひどく錆びついていました。ケミカルの使用も考えましたがここはmaisponさんからご教授いただいた方法、ブラスブラッシングにてサビを除去。途中で力尽き、ひどいサビは落とせませんでした。このあとは、鋳物の街、川口で水道プラントの切削を請け負う職人に教わった、うすらサビの上からクリアーペイントしちゃう方法で、サビの進行を抑えようと思います。
サイドウォールはダブルになっていて、リムを動かすと中でシャラシャラと音がします。サビの粉がたまっています。リムの継ぎ目付近にある小さな穴から振り出しを試みましたが、これはもう目の詰まったソルトケースから荒塩を振り出しているかのごとく、ほんとうに気の遠くなるような作業。

回す → 振る → 数粒出る

しばらくやって、やはり、力尽きました。

継ぎ目の精度はお世辞にも良いとは言えません。リム幅29mmのところ広い部分で29.4mm、狭い部分で28.6mmと、継ぎ目で1mmのギャップを通過することになります。試乗した時のガクガク効くブレーキの違和感はこのせいだったと考えられます。このひずみはリムが振れているのではなく、膨らんだりつぶれたりしているためなので、振れ取りで解消できないのが残念です。リアホイールも分解してみて、そちらの方が程度が良く、フロントに持っていければいいなあと考えてはいるのですが。その行程には内装変速機のメンテもセットになっているので、、、 難易度が高いのです。

DUNLOP 16 x 1 3/8 MADE IN ENGLAND
28holes
steel
430g
width 29mm




2013/06/17

フロントハブ、パーツ構成

Front Hub's construction of Moulton Standard '65 / STURMEY ARCHER DYNOHUB

モールトンスタンダード '65 フロントハブダイナモ
STURMEY ARCHER
DYNOHUB
MADE IN ENGLAND
重 量:1,147g

ハブボディー
 重 量:414g
 右側(ダイナモ側)スポークピッチ:102mm
 左側スポークピッチ:42mm
 フランジ間隔:60mm


 重 量:67g
 軸 長:130mm
 軸 径:9.5mm(中間部=10.3mm)
 右側(ダイナモ側)ネジ長さ:43mm
 左側ネジ長さ:40mm

スモールパーツ
 右側(ダイナモ側)パーツ構成:
 ベアリング(6.3mm x 8) → 玉押さえ(レンチ2面間:7.8mm) →
 キャップ型スペーサー(厚さ:9.2mm) → ワッシャー(外径:19mm/厚さ3mm) →
 ハブナット(レンチ:15mm/厚さ:3.2mm) → ワッシャー(外径:19mm/厚さ3mm) →
 ロックナット(レンチ:15mm/厚さ:8mm)
 右側重量:57g

 左側(反ダイナモ側)パーツ構成:
 ベアリング(6.3mm x 8) → ダストシール(直径:29mm/厚さ:3.3mm) →
 玉押さえ(レンチ2面間:16mm/レンチ厚さ:2mm) → ワッシャー(外径:19mm/厚さ1.6mm) →
 ハブナット(レンチ:15mm/厚さ:3.2mm) → ワッシャー(外径:19mm/厚さ3mm) →
 ロックナット(レンチ:15mm/厚さ:8mm)
 左側重量:48g

マグネット
 極 数:20
 極 幅:7.3mm
 極 間:3.8mm
 外 径:87.8mm
 内 径:70mm
 厚 さ:21mm
 重 量:220g

マグネットカバー
 直 径:89.5mm
 内 径:88.1mm
 パッキン:0.4mm
 スナップリング:(軸径:2mm/自由直径92mm)
 固定ボルト x 4:(長さ:30.6mm/ロックワッシャー/ナット:5mm)
 カバー部重量:51g

コイル
 極 数:20
 直 径:69.4mm
 軸穴直径:14.3mm
 厚 さ:23.5mm(端子含む:29mm)
 端子高:3.8mm
  端子固定ナット(厚さ:3.3mm/レンチ8mm)
 重 量:290g

1,147gとは恐れ入りました。ヒルクライム用に使っているカーボンホイール前後セットと同じくらいです。

コイルの清掃をすると、中心部に刻印が浮かびあがりました。

「ナニナニ、DO NOT REMOVE MAGNET WITHOUT KEEPER ですか、エッ?もうバラバラなんですけれど、、、KEEPERってナンですか?」

もしかして、私はとってもマズイことをやらかしてしまったのでしょうか?



2013/06/16

ハブダイナモ、発電のチェック

Front Hub Dynamo of Moulton Standard '65

振れ取りしなければならないことがわかっているフロントホイール。振れ具合をみようと振れ取り台にかけたところ、極めて当たり前の問題にぶちあたりました。

ニップルの固着です。

頭の中ではニップルは回るものと勝手に解釈していましたが、ほかの部分同様、ガッチガチに食いついています。

CRC5-56の浸透で半分くらいは回すことができるようになりましたが、このままでは、まともな振れ取りはできません。なんとなくゴマカスには振れが大きすぎるのでスポークを入れ替えるしかなくなりました。

ホイールを分解すると、フロントハブダイナモの清掃も容易になる点は良いのですが、リムを回して発電機能をチェックをすることができなくなるので、事前に確認しておくことにしました。
 
振れ取り台で思いっきり手で回すと正弦波(30Hz)で、最大値18Vの発電を確認することができました。実効値は約12.7Vになります。

ダイナモは生きているようです。

STURMEY ARCHER
DYNOHUB
MADE IN ENGLAND



2013/06/15

錆び取り、RSR-2を使った作業

Rust removing of the parts of Moulton Standard '65 by RSR-2

古いF型モールトンのメンテにおいて、時間の多くは錆び取りに費やされます。

最も多用する道具はブラシでしょう。私はソフトな順に歯ブラシ、ナイロンブラシ、真鍮製ブラシを使い分けています。そのほかスケーラー、金工ヤスリ、リューター、サンドペーパー、パーツクリーナー、コンパウンド、金属磨き剤など、ありとあらゆるモノを総動員し、錆びと戯れる至福の時を過ごすのです。

問題はパーツが小さかったり複雑だったりしてブラシが届かないとか、広い面積に激しく食い込んでいる場合です。普通の一般車ならダメなパーツはドンドン交換して、見た目は気にせず金工やすりでゴリゴリ落としてタッチアップするところですが、交換パーツが簡単に手に入らないクラシックモールトンはそうも行きません。

作業を進めれば進めるほど、ネジとか、ナットとか、ワッシャーとかかなり面倒な錆び付きスモールパーツがたまってきましたので、なんとか効率よく錆び落としできないものかと考え、錆び取り剤を使用してみることにしました。しかし、いくつか市販されている錆び取り剤がありますが、これまでそういったモノを使った経験が無いため、どの製品を選べば良いのかわかりません。

正確には小学生のころにスーパーの自転車パーツコーナーで買ったものを使って、全然効果がなかったためその後一切「錆び取り剤」なるものを信用しなくなりました。一年程前、あることで木工ボンドを錆びついたメッキパーツに塗って「錆び落とし」の実験をしたことがありました。その時、確かに落ちる、でもすぐまた錆びるということがわかりました。

クラシックモールトンの大量の錆を目の前にしているとそれらの記憶がよみがえり、期待と疑心暗鬼が入り乱れる中、とりあえず今回は多少の変色や劣化を覚悟すれば塗装やメッキ部にも使えそうな、平和バイオテクニカルの高速錆除去剤RSR-2を選んでみました。

平和バイオテクニカル株式会社

ネジ、ワッシャー、ナット類の錆び落としはとても面倒。細かな溝や穴の中は、細かなモノが見えなくなってきた私にとっては無理なコトに思えます。錆び取り剤のドブ漬けを試してみます。
クロームメッキに完全に食い込み広範囲に広がったさびも手ごわい相手です。タッチアップや再メッキするので無ければ金工ヤスリでゴリゴリやるわけにもいかないので、この部分も錆び取り剤の力を借ります。面積が広いので湿布方式を試します。



【ドブ漬け作業】
錆び付いたスモールパーツの汚れをパーツクリーナーで清掃し、真鍮ブラシで錆びを大まかに落としてからガラスの容器に入れます。
屋外で、RSR-2を注ぎます。コンクリートを激しく侵すそうなのでこぼれないように注意。実際にはビニール袋を敷いた上に置いた浅いダンボール箱の中で作業しました。

RSR-2 ドブ漬け中の動画

RSR-2を注いだ瞬間から泡がぶくぶくと発生しながら強力に侵食されています。

時々かき混ぜながら15分単位で状況を確認し、今回は45分で引揚げました。
水道水でブラッシングしながらRSR-2を十分に洗い流します。

同、平和バイオテクニカルより発売されている水溶性錆止め剤ER-G3000をたっぷりと塗ってから自然乾燥させます。

まずまずの効果に満足しています。





【湿布作業】
面積の広い錆の発生したパーツにティッシュをあてがい、ドブ漬け中のガラス容器のRSR-2をハケで浸透させます。

今回は、5分ごとにRSR-2を追加で浸透させ、45分で反応終了としました。

スモールパーツ同様、十分に水洗いしてからER-G3000を塗布して自然乾燥させた状態です。




さびは除去されていますが、荒い金属の地肌(グレーの部分)が晒されています。このまま放置すると、早い段階で錆が再発しそうなので真鍮ブラシで表面を整えて、ピカールで仕上げることにしました。


また、RSR-2によるメッキの変色が発生しました。

はじめ、シートポストの錆が発生している上側のみに湿布を貼りましたが、5分くらいで変色の発生に気 付き、あわてて全体に湿布しました。湿布の貼り具合により変色ムラが発生しますので、錆びていない部分も含め、全体的に均一に貼り付けることが重要です。

変色部は、ピカールで磨いたところ気にならない程度に仕上げることができました。

メッキは全体にうっすらと黄ばむ感じになりましたが、シャンパンゴールドということで納得しています。しばらくすると発生するであろうウスラ錆びを楽しみにしています。