2014/07/26

カーバイドランプの分解清掃、レストア作業のリハビリ


しばらくF型に触れていなかったため、レストアのフィーリングが無くなってしまいました。その感覚を取り戻すために、まず手始めに単純なパーツの分解清掃を行いました。そのパーツはモールトンのパーツではなくイギリス製の自転車用カーバイドランプです。

二月ほど前、とある筋金入りのアナロギリストのレストアラー、Pさんに出会い、半世紀も生きてきた私の物事の見方を変えるほどのインパクトを受けました。Pさんの秘密基地的ガレージにて、アウトドアストーブで沸かしたお湯でアールグレーティーをいただきながら、オールドバイクの話題に花が咲いたのはもちろんですが、レストア中の灯油ランプやら、ビンテージオーディオの話などをしているうちに、今度、皆でカーバイドランプを灯してナイトサイクリングを愉しもうとの企画がもちあがったのです。その場にはPさんと私のほか、私をPさんに紹介してくれたkaiさんがいたのですが、カーバイドランプなんて代物を所有しているのは当然Pさんだけ。面白そうだけれども、kaiさんと私は、まずは自転車用のカーバイドランプを手に入れなければならないという、高めのハードルを敷かれたのです。もちろん強要されたわけではなく自ら望んで飛び込んだのですけれど。

Pさんのガレージから帰宅した晩、早々に物色を始めましたが、残念ながらヤフオクにはそれらしきアイテムは出品されていませんでした。普通のカーバイドランプはあるのですが、自転車用は少ないようです。それでもセカイモンにはたくさん出品されているようなので、システム料金をたんまり搾取されてしまうことを我慢すれば、いざとなったら道が残されていることを保険に、しばらく静観することにしました。その後ヤフオクに2個セットの出物があったのですが、終了間際、あれよあれよという間に価格が跳ね上がり、いろいろな選択肢のあるセカイモンより高額になってしまって、戦意喪失。指をくわえて見送りました。その一件から「縁があればその時に」と、探すことを中断しました。

昭和、プレスグラスの三つ足タンブラー

すっかりカーバイドランプ熱も冷めていた昨日、たまたま立ち寄ったアンティークショップで、翌日開催される骨董市の話を聞きつけると、メラメラとくすぶっていた炎が再燃、急遽足を運びぶことにしました。もちろん自転車用のカーバイドランプが本命ではあるのですが、ほぼ出品の確率は無いだろうと予想していたものですから、主に小皿やオールドグラスに注力していました。ところが、ある露店で目が釘付けに。あ、あるじゃないですか、それが出品されていたのです。速攻コンディションを確認し、自分のオーダーを満たしていたので店主と交渉して譲ってもらいました。これを縁といわずしてなんと云うでしょう。自転車用カーバイドランプにもいろいろなタイプがありますが、私は懐中電灯とせめぎあったであろう、末期の割と新し目のデザインのものを探していましたので、その点でもフィット。とてもラッキーでした。

LUCALS CALCIA CADET No.133


LUCAS CALCIA CADET No.133
MADE BY LUCAS LTD BIRMINGHAM ENGLAND

外観 1
外観 2
外観 3
外観 4
カーバイトタンクに残っていた粉は使用済みカーバイトのようで、水をたらしてもガスを発する気配がなかった。そのため点灯テストはできなかったため、本日のメンテは分解清掃にて終了しました。


ウォータータンクの後部に自転車取り付け用ウィッシュボーンがある


フード上部のベンチレーターにRUCAS CALCIA CADET No133の刻印がある


呼び名がわからないが、ジェット(?)には6個の穴がある
テーパーのかかった接続ネジ部はガス管に食い込む形状になっている
炎を見ないと判断できないが詰まりはなさそうだ



ダブルウィッシュボーンサスペンションにはブラケット締め込み用のネジがある
サスペンションのスプリングは下側のウィッシュボーンに組み込まれている
サスペンションの動作は少し渋い気がする


レンズフードの両側にはグリーンのカットグラスがはめ込まれている
背面にある金属製メッキリフレクターはサビてかなり曇っている
この写真には無いが、下部にジェットクリーニング用のニードルが装備されている


ウォータータンク上部
銀色のリングで給水口を開閉できる
パッキンが無いにもかかわらず倒しても一切水漏れすることはなかった、びっくり
黒いつまみは水のバルブ。右で閉じ、左に緩めると水がカーバイトタンクに滴る
水漏れは無し


スプリング付きの落し蓋がカーバイドが振動で動くことを抑える
中央の穴に三角錐が突き刺さる構造
バルブを開くと三角錐の穴から水が出てきて、三角錐を伝ってカーバイドに達する


カーバイドタンク
ガス漏れのチェックはできていない
カーバイドは上のライン以上入れてはいけない
イギリス バーミンガム ルーカス社製 

サイドの刻印
DO NOT FILL CARBIDE ABOVE THIS GROOVE
MADE BY  LUCAS LTD BIRMINGHAM ENGLAND

底面の刻印
THIS LAMP IS FULL PROTECTED BY LETTERS PATENT

骨董市で見つけたカーバイドランプ